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◆60歳以上の社員の賃金設計◆
嘱託社員として継続雇用をしたからといって、、賃金を大体8掛とか7掛という根拠のない下げ方はいけません。
その理由は、60歳以上の社員は、ポイント2と3で説明したように在職老齢年金と高年齢雇用継続給付という、2つの国の仕組みがあるからです。そして、この給付は、賃金額により、もらえる額が大きく異なる、あるいは、全くもらえないケースも生じます。
そのため、個人ごとに、2つの給付を最大限にもらうためには、賃金額をいくらに設定すべきかを逆算するのです。それが、最適給与計算です。
●事例:
賃金40万円の社員の再雇用後の賃金を下げる場合、約6掛けの24.9万円と8掛けの32万円にするのでは、労使双方が喜ぶのはどちらなのか?一見すると、32万円の方が、社員は喜ぶと思うのですが・・・・・
ところがなんと!結果は以下のようになります。
(社員の手取り収入比較)
| 項目 |
賃金32万円 |
賃金24.9万円 |
| 賃金 |
320,000円 |
249,000円 |
| 在職老齢年金 |
20,000円 |
45,600円 |
| 高年齢雇用継続給付 |
0円 |
33,341円 |
| 総収入 |
340,000円 |
327,941円 |
| 控除額 |
46,945円 |
34,588円 |
| 手取り収入 |
293,055円 |
293,353円 |
※減額前の年金を8万円に設定。賞与はないものとする。
(会社の人件費比較)
| 項目 |
賃金32万円 |
賃金24.9万円 |
| 賃金負担 |
320,000円 |
249,000円 |
| 社会保険料負担 |
41,075円 |
30878円 |
| 合計 |
361,075円 |
279,878円 |
※保険料は、厚生年金・健康保険・介護保険の合計の場合
●結果は・・・
(社員の手取り収入比較)
賃金40万円の社員を再雇用する場合、賃金を32万円にするより、24.9万円まで思い切って下げた方が、逆転して、社員の手取り収入は上回ります。つまり、社員にとっては、賃金24.9万円のほうが得ということになります。
(会社の人件費比較)
賃金を32万円にするより、24.9万円まで下げた方が、会社の負担額はは月間で約8万円。年間だとなんと97万円以上もも削減できます。
賃金を下げれば下げるほど、会社の人件費負担は下がります。これは、当然でしょう。しかし、社員の手取り収入は、そう単純ではありません。その理由は、手取り収入に大きく関係する在職老齢年金と高年齢雇用継続給付の複雑な計算式が加わるためです。今回の249、000円を手取り額の最適給与額とも呼ばれています。
今回は、事例として2パターンを挙げましたが、実際には多くのパターンを検証し、最適賃金額を探すことで、労使双方にメリットがある賃金額を設定すべきでしょう。
ちなみに、この件に関しては、当然ながら、行政のパンフレットには掲載されていません。自社を守るためには、自らの工夫が必要となるのです。
※奈良西.comでは、高齢者の最適賃金設計のシュミレーションを行いますので、ご興味がありましたら、ご連絡下さい。
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